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チーズに合わせる飲み物といえばワインを思い浮かべがちですが、紅茶もチーズと合わせやすい飲み物として紹介されています。お酒を飲まない日のチーズタイムにも、いつものティータイムの新しい楽しみにもなる組み合わせです。
まず試すなら、次の3つが複数の解説で挙がっている定番です。
- 軽やかなダージリンには、フロマージュ・ブランなどのフレッシュ系チーズ
- コクのあるアッサムには、熟成したチェダーやゴーダ
- 柑橘の香りのアールグレイには、クリームチーズやブリなどのクリーミーなチーズ
なお、この記事は本文中でリンクした4つのウェブ上の解説を読み比べて整理したもので、味や香りの感想は含みません。解説ごとに推奨が食い違う点もあるため、その部分も正直にまとめています。
紅茶とチーズが合うといわれる理由
理由としてよく挙げられるのが、紅茶の渋み成分「タンニン」です。タンニンは口の中のタンパク質や唾液をさっぱりさせてくれるため、タンパク質を多く含むチーズと相性がいいと紹介されています(食べチョク&moreの解説より)。チーズの脂肪分やコクのある風味を、紅茶が口の中でさっぱりさせてくれるというのが、専門店の解説でも共通した説明です(チーズの店コンテの解説より)。
組み合わせを考えるときの発想は大きく2つあります。ひとつは、コクの強い紅茶には熟成したしっかりしたチーズ、というように味の強さをそろえる考え方(Match Weight)。もうひとつは、性格の違うものを対比させて引き立てる考え方(Contrast)です(Teas.co.ukのガイドより)。
茶葉別・チーズ別の組み合わせ早見表
ベースにしたのは、チーズの専門店であるコンテの一覧です。この一覧に、ほかの3つの解説で確認できた点を補足しました(チーズの店コンテの解説より)。
表は横にスクロールできます
| 紅茶 | コンテが挙げるチーズ | 他の解説での補足 |
|---|---|---|
| アールグレイ | クリームチーズ、ブリ・ド・モー | ブリは英国のTeas.co.uk、クリームチーズはムレスナも挙げる |
| ダージリン | シェーブル、フロマージュ・ブラン | フロマージュ・ブランはムレスナも挙げる。Teas.co.ukはクリームチーズ |
| アッサム | ゴーダ、チェダー | ムレスナ・Teas.co.ukとも熟成チェダーを挙げる |
| ミルクティー | カマンベール、リコッタ | ― |
| セイロン | エメンタール、若いゴーダ | 産地ごとの違いはセイロン紅茶の産地区分で解説 |
| ウバ | パルミジャーノ・レッジャーノ、コンテチーズ | ウバの特徴は世界三大紅茶で解説 |
解説によって意見が分かれる点
読み比べると、次の3点は出典によって推奨が食い違っていました。決まった正解はないと考えて、気になる方を試してみてください。
表は横にスクロールできます
| チーズ | 解説A | 解説B |
|---|---|---|
| シェーブル(ヤギ乳チーズ) | コンテはダージリンと合わせる | Teas.co.ukはフレッシュなヤギ乳チーズに緑茶かジャスミン茶を挙げる |
| クリームチーズ | コンテ・ムレスナはアールグレイを挙げる | Teas.co.ukは軽いダージリンを挙げる |
| 青カビチーズ | 食べチョク&moreは香りの強いアールグレイなどを勧める | Teas.co.ukはタンニンの強い紅茶(プーアル茶など)を挙げる |
茶葉ごとの組み合わせ
アールグレイとクリーム系のチーズ
ムレスナティーは、ベルガモットの香りが爽やかなアールグレイとほんのり甘いクリームチーズの相性を「抜群」と紹介しています(ムレスナティーのコラムより)。Teas.co.ukは、アールグレイと白カビ系のクリーミーなチーズ(ブリなど)の組み合わせを挙げています(Teas.co.ukのガイドより)。青カビチーズのようにクセの強いチーズには、アールグレイなど香りの強い紅茶を合わせる案が紹介されています(食べチョク&moreの解説より)。アールグレイの銘柄ごとの違いはアールグレイ3ブランド比較、香りづけの仕組みはフレーバードティー入門で解説しています。
ダージリンとフレッシュ系のチーズ
ムレスナティーは、ダージリンとフロマージュ・ブランの組み合わせを、フレッシュな美味しさを感じられる組み合わせとして紹介しています(ムレスナティーのコラムより)。コンテはこれに酸味のあるシェーブルチーズを加えています。一方でTeas.co.ukは、軽いダージリンの相手としてクリームチーズを挙げています。ダージリンの季節ごとの違いはオータムナルとセカンドフラッシュの比較をご覧ください。
アッサムと熟成タイプのチーズ
アッサム×チェダー・ゴーダは、今回読み比べた解説のうち3つで共通して挙がる組み合わせです。ムレスナティーはアッサムの深いコクと、塩味を感じられる熟成タイプのチーズの相性を紹介しています。Teas.co.ukも、アッサムなどの力強い紅茶と熟成したチェダーの組み合わせを挙げています。強い紅茶にはしっかりしたチーズ、という「味の強さをそろえる」考え方の代表例です。アッサムの特徴や選び方はアッサムティー入門で紹介しています。
ミルクティーとクリーミーなチーズ
コンテは、ミルクティーの相手としてカマンベールやリコッタを挙げています。ミルクティー向きの茶葉と牛乳の選び方はミルクティーに合う茶葉の選び方にまとめています。
合わせるときのコツ
以下の4点は、英国の茶販売サイトTeas.co.ukのガイドで紹介されているものです(Teas.co.ukのガイドより)。
- 軽いものから強いものへ:軽いダージリンと穏やかなチーズから始め、最後に力強い組み合わせへ進む順番が紹介されています。
- チーズは常温、紅茶は温かく:チーズは常温で、紅茶は熱いものを合わせる方法が紹介されています。
- 紅茶はやや濃いめに:チーズの脂に負けないよう、しっかり、やや濃いめに淹れる方法が紹介されています。基本の分量や蒸らし時間は紅茶の基本の淹れ方を目安にしてみてください。
- 添えるもの:ビスケットやパン、ぶどう、りんご、少量のいちじくジャムやくるみが挙げられています。
ウェッジウッドの缶入りリーフ3種で試す
ここまでの考え方を試すなら、同じシリーズの缶入りリーフティーで茶葉のタイプをそろえると、違いを比べながらチーズと合わせやすくなります。ご紹介するのはウェッジウッドの3点で、いずれも100gの缶入りです。他のブランドとの比較は行っていません。なお、各商品とチーズとの相性は商品説明に書かれているものではなく、上記の解説に沿った組み合わせの提案です。アッサム×熟成チェダーを試したい方は、アッサムティー入門で選び方をご確認ください。
商品ページでは、軽やかで花のような爽やかさのある紅茶として紹介されています。フロマージュ・ブランやクリームチーズなど、穏やかなフレッシュ系のチーズと合わせる、はじめの一杯に向いています。
商品ページでは、柑橘系の華やかな香りが特徴と紹介されています。クリームチーズやブリなど、クリーミー系のチーズと組み合わせて試しやすい一品です。
商品ページには、穏やかで深みのある香りとすっきりした爽やかさが特徴のブレンドで、ストレートでもミルクティーでも楽しめると紹介されています。ミルクティーにして、カマンベールなどクリーミーなチーズと合わせる入口にしやすい紅茶です。
まとめ
紅茶のタンニンがチーズの脂やコクをさっぱりさせてくれることが、両者が合うといわれる大きな理由です。迷ったときは、軽いダージリンには穏やかなチーズ、コクのあるアッサムには熟成チェダーやゴーダ、というように味の強さをそろえる発想から始めてみてください。解説によって意見が分かれる組み合わせもあるので、冷蔵庫にあるチーズと、いつもの茶葉から気軽に試してみるのがおすすめです。


