アッサムティー入門ミルクティー向きといわれる理由と選び方・淹れ方

インド北東部で作られるアッサムティーの基本を、産地の気候・茶樹・CTC製法の面から整理しました。ミルクティー向きといわれる理由、CTCとリーフの違い、ホット・ミルクティー・アイスの淹れ方の目安、はじめに選びやすい3点をまとめています。

アッサムティー入門|ミルクティー向きといわれる理由と選び方・淹れ方
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目次

ミルクティーのレシピや紅茶の紹介文で、よく名前が出てくるのが「アッサム」です。——結論から言うと、アッサムは インド北東部のアッサム地方で作られる紅茶 で、しっかりしたコクと濃い水色(すいしょく)が持ち味です。渋みとボディが強く、牛乳を加えても味が負けにくいことから、ミルクティーに向くといわれる紅茶の代表格として親しまれています。この記事では、アッサムがどんな紅茶なのか、なぜミルクティーと相性がよいとされるのか、そしてストレートでの楽しみ方や淹れ方の目安を整理します。

アッサムティーとは、インド北東部で作られる紅茶

アッサム地方は、インドの北東部、ブラマプトラ川の流域に広がる低地です。世界有数の紅茶生産地として知られ、この地方で作られる紅茶がアッサムティーと呼ばれます。

味わいの個性を生んでいると考えられているのが、次の3つの条件です。

  • 高温多湿な気候: モンスーンの影響で雨が多く、気温も高い環境です。茶樹がよく育ち、コクや濃さにつながる成分がのりやすいといわれます。
  • アッサム種の茶樹: 紅茶の茶樹には大きく分けて中国種とアッサム種があり、アッサムでは葉の大きいアッサム種(大葉種)が使われます。渋みやコクが出やすいのが特徴です。
  • 低地の平坦な茶園: ダージリンのような高地の斜面ではなく、広く平らな土地で大規模に栽培されます。生産量が多く、流通量も豊富です。

淹れたお茶は濃い赤〜赤褐色に出て、麦芽(モルト)を思わせる甘く香ばしい香りが「モルティーフレーバー」と表現されることがあります。

なお、日本でよく聞く「世界三大紅茶」(ダージリン・ウバ・キームン)にアッサムは入っていません。これは味の優劣ではなく呼び名の問題で、アッサムはむしろ日常的にいちばん飲まれている紅茶のひとつです。

なぜミルクティーに向くといわれるのか

アッサムがミルクティーと結び付けて語られる理由は、大きく3つに整理できます。

1つ目は、味の骨格が強いこと。牛乳を加えると紅茶の風味は一段やわらぐため、ボディが弱い紅茶はミルクに埋もれやすくなります。その点アッサムはコクと渋みがしっかりしているので、ミルクを入れても紅茶の存在感が残りやすくなります。

2つ目は、濃く抽出しやすいこと。後述するCTC製法の茶葉は成分が短時間でよく出るため、ミルクに負けない濃さを手早く作れます。

3つ目は、香りにクセが少ないこと。ウバのメントール様の香りやダージリンの華やかさのような強い個性は控えめで、砂糖やスパイスとも合わせやすい味です。チャイに使われる茶葉も多くがアッサム系で、アイスチャイの作り方とスパイスの選び方でもアッサムCTCを使っています。

ただし「ミルクティー向き」はあくまで傾向で、ストレートで飲んではいけないわけではありません。特に後述のセカンドフラッシュ(夏摘み)は、ストレートでも果実のような甘い香りが立つタイプです。

CTCとリーフ(オーソドックス)の違い

アッサムを選ぶときにまず知っておくと迷いにくいのが、茶葉の形状の違いです。

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記事内の比較表 1
タイプ見た目抽出の傾向向いている飲み方
CTC直径1〜2mmの粒状短時間で濃く出るミルクティー、チャイ、アイス
リーフ(オーソドックス製法)茶葉の形が残る香りが立ちやすいストレート、軽めのミルクティー

CTCは「Crush(つぶす)・Tear(引き裂く)・Curl(丸める)」の頭文字で、茶葉を機械で粒状に加工する製法です。表面積が大きく、2〜3分でしっかりした濃さと水色が出るため、ミルクティーやティーバッグによく使われます。

一方、茶葉の形を活かすオーソドックス製法のリーフは、香りの表情が豊かです。摘む時期によっても個性があり、春摘み(ファーストフラッシュ)はフレッシュ、夏摘み(セカンドフラッシュ)はコクと甘い香りがのる、というように変化します。茶葉のパッケージに書かれた「STGFOP」などの記号の意味はOP・BOP・CTCなどグレード表記の読み方で解説しています。

同じアッサムでも、CTCとリーフでは水色の出方や香りの立ち上がりが変わります。ミルクティーをきっちり濃く出したい日はCTC、香りを味わいたい日はリーフ、と用途で使い分けると、それぞれの持ち味がわかりやすくなります。

おいしく淹れる目安

アッサムも基本の淹れ方は他の紅茶と共通です(詳しくは紅茶の基本の淹れ方へ)。

  1. 茶葉の量: 1杯(150〜180ml)あたりティースプーン1杯(約3g)が目安。粒の細かいCTCはやや少なめ、大きいリーフはやや多めに調整します。
  2. 湯温: 沸かしたての熱湯(95℃以上)を使います。
  3. 蒸らし時間: CTCは2〜3分、リーフは3分前後が目安。濃く出やすいCTCは長く置きすぎると渋みが立ちます。
  4. 水: 軟水(日本の多くの水道水)が向いています。硬度による違いは紅茶と水の関係(軟水・硬水)にまとめています。

ミルクティーにするなら

茶葉をやや多め・気持ち濃いめに淹れ、常温に戻した牛乳を後から加えると、味がぼやけにくくなります。茶葉とミルクの組み合わせを比べたい方はミルクティーに合う茶葉とミルクの比較も参考になります。

アイスにするなら

熱湯で濃いめに淹れてから氷で一気に冷やします。急冷せずゆっくり冷めると、濁り(クリームダウン)が出やすくなります。対策はアイスティーのクリームダウンを防ぐコツにまとめています。

アッサムを始める3点

はじめの一杯に選びやすいものを、タイプ別に3点選びました(本記事執筆時点で在庫あり・評価とレビュー件数は同時点の値です)。迷ったら、ふだんどう飲むかで選ぶと外しにくいです。ほとんどミルクティーで飲むならCTCのティーバッグ、ストレートも飲むならリーフ、まだ決めきれないなら少量パックから、という順で考えると、使い切れずに余らせにくくなります。

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記事内の比較表 2
タイプ商品こんな方に
ティーバッグ(専門店)シルバーポット アッサムCTC ティーバッグ 15個入家で濃いミルクティーを手軽に飲みたい
ティーバッグ(大手ブランド)トワイニング ゴールデン アッサム 2g×20袋スーパーでも見かける定番から試したい
茶葉(オーガニック)サンタローサ 有機JAS アッサムCTC 100gポットで淹れて濃さを自分で調整したい

1. 濃厚ミルクティー用のティーバッグ

インド紅茶専門店シルバーポットの、アッサムのCTC茶葉を使った三角ティーバッグです。濃厚ミルクティー用として、パッケージでは5分ほどの長めの抽出が案内されています。1個ずつの個包装ではありませんが、専門店の茶葉を手軽な形で試せる一箱で、レビュー評価も高く、はじめの一箱としておすすめできます。

2. 手に入れやすい定番ブランド

トワイニングの「ゴールデン アッサム」のティーバッグです。大手ブランドでスーパーや通販でも入手しやすく、アッサムらしいコクとまろやかさがあり、ストレートでもミルクでも楽しめます。まず身近な定番でアッサムの味の傾向を知りたい方に向いた一箱です。

3. 茶葉から淹れたい人に

有機JAS認証を受けた、香料・保存料などを使わないアッサムCTCの茶葉です。CTCタイプなので短時間で濃く出て、ミルクティーやチャイ、アイスティーに使いやすい100g。ポットで淹れて自分で濃さを調整したい方、オーガニックの茶葉を選びたい方におすすめの、レビュー件数の多い定番です。

商品2・3の画像は掲載していません。テキストのリンクから商品ページをご確認ください。

よくある質問

Q. アッサムとダージリンはどう違いますか? 産地も味の方向性も異なります。ダージリンはインド北部の高地で作られ、華やかな香りと繊細な渋みが持ち味でストレート向き。アッサムは北東部の低地で作られ、コクと濃さがはっきりしていてミルクティー向きといわれます。3大産地の比較は世界三大紅茶とは?特徴と選び分けをご覧ください。

Q. アッサムは世界三大紅茶に入りますか? 入りません。三大紅茶として定着しているのはダージリン・ウバ・キームンの3つです。アッサムは呼び名に入っていないだけで、生産量・流通量ともに多く、身近な紅茶です。

Q. カフェインは多いですか? 産地による大きな差というより、茶葉の量・湯温・抽出時間で変わります。目安は紅茶のカフェイン量Q&Aにまとめています。

Q. ストレートで飲んでもおいしいですか? おいしく飲めます。オーソドックス製法のリーフや夏摘み(セカンドフラッシュ)は、ストレートで甘い香りを楽しみやすいタイプです。CTCの濃いミルクティー用の茶葉は、ストレートだと渋みが立ちやすいので蒸らし時間を短めにすると飲みやすくなります。

Q. 国産のアッサムはありますか? アッサムは産地名なのでインド産を指しますが、アッサム種の茶樹から国内で作られる紅茶はあります。日本の茶畑で作る紅茶については和紅茶入門で解説しています。

まとめ

  • アッサムは インド北東部・アッサム地方の紅茶。高温多湿の気候とアッサム種の茶樹が、コクの強い濃い味わいを生むとされる。
  • 味の骨格が強く牛乳に負けにくいため、ミルクティーに向くといわれる。チャイの茶葉にも多い。
  • CTCは粒状で短時間に濃く出る(ミルクティー・アイス向き)、リーフは香りが立ちストレートでも楽しめる。
  • 淹れ方は基本どおり熱湯で。CTCは蒸らし短め、ミルクティーは濃いめに淹れて常温の牛乳を後から。
  • まずはティーバッグで味の方向性をつかみ、気に入ったら茶葉へ。

いつものミルクティーを一段おいしくしたい日に、アッサムの一杯を試してみてください。

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