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寒い季節になると、ジャムを溶かした甘い紅茶が飲みたくなります。日本ではこの飲み方が「ロシアンティー」と呼ばれていますが、ロシアでの本来の楽しみ方とは少し違うようです。
まず試すなら、次の流れが手軽です。
- 紅茶を普段より少し濃いめにいれます。ジャム入りのレシピでは、茶葉をポットで5分ほど抽出する例があります(デリッシュキッチンのレシピ)
- カップにいちごジャムを入れて紅茶を注ぎます。2杯分で大さじ2が目安として紹介されています
- ロシア本来の飲み方に近づけたい日は、ジャムを小皿に添え、スプーンですくって舐めながら紅茶を飲みます
なお、この記事の調査方法は次のとおりです。由来や飲み方はレシピサイトとWikipedia、ロシアの報道媒体の解説を確認し、商品は楽天市場の商品ページの記載を見ました。味や香りの感想は書いていません。ロシアでの実際の習慣の割合までは、確認できる資料がありませんでした。
ロシアンティーとは:日本とロシアで意味が違う
日本では、ロシアンティーは「ジャム入りの紅茶」を指す言葉として使われています。ジャムはいちごが選ばれることが多いものの、決まりはありません(Wikipedia「ロシアンティー」より)。
一方、ロシアでは地方によって、砂糖を入れない濃い紅茶を、ヴァレニエ(ロシア語でジャムにあたる言葉)を舐めながら飲むことが好まれるといいます。ヴァレニエは紅茶に入れる場合もあれば、茶菓子のように添えて出される場合もあり、果肉の浮いたさらりとしたシロップ状のものだと説明されています(同Wikipediaより)。
日本の「ジャムを入れる飲み方」が広まった経緯について、同じ解説では、日本にヴァレニエが初めて紹介されたときに「ロシアンティーにジャムを入れる」と訳されたため、紅茶にジャムを入れる文化だと長く思われてきたと述べています。デリッシュキッチンのレシピには、あるレビュー投稿者のコメントとして、ジャムを紅茶に入れるのは本来の方法ではなく、本来はジャムやはちみつを一口食べてから紅茶を飲む、という指摘があります。
つまり、ジャムを紅茶に溶かして飲むのは日本で定着した楽しみ方で、ジャムを舐めながら飲むのがロシア流のひとつ、と整理できます。どちらが正しいというより、気分で選べる飲み方です。
由来と、ジャムが添えられる理由
ロシアンティーの由来については、砂糖が貴重だった時代に、砂糖の代わりに完熟果実のジャムを舐めながら濃いめの紅茶を飲んだのが始まり、とする解説があります(macaroni「ロシアンティー」の解説より)。
ロシア語でジャムにあたる「ヴァレーニエ」は、もとは「煮たもの」を意味する言葉の系統で、甘いものを指すようになったのは17〜18世紀とされています(The Moscow Times の記事より)。
同じ macaroni の解説では、ジャムを紅茶に直接入れない理由について、紅茶が冷めて体を温められなくなるからではないか、という見方も紹介されています。あくまで推測として書かれたものなので、飲み方を選ぶ参考程度にとどめるのがよさそうです。
国によって「ロシアンティー」が指すものは違う
macaroni の解説によると、イギリスではロシアンティーがレモンティーを指すそうです。19世紀末にビクトリア女王がロシア王室でレモンを浮かべた紅茶をふるまわれたことが由来とされています。海外のメニューで見かけたときは、ジャム入りとは限らない点に気をつけてください。
自宅での作り方:2つの飲み方
1. ジャムをカップに入れる(日本式)
デリッシュキッチンのレシピでは、2杯分の材料が次のとおり紹介されています(デリッシュキッチンのレシピより)。
表は横にスクロールできます
| 材料 | 2杯分の目安 |
|---|---|
| 紅茶 | 茶葉またはティーバッグ2個分 |
| お湯 | 400cc |
| いちごジャム | 大さじ2 |
作り方は、ポットに茶葉を入れてお湯を注ぎ、5分ほど置いて抽出します。カップにジャムを半量ずつ入れ、紅茶を半量ずつ注ぎます。同レシピには、その日の気分で茶葉とジャムの組み合わせを変えても面白い、とも書かれています。紅茶そのものの基本のいれ方は紅茶の基本の淹れ方にまとめています。
2. ジャムを添えて舐める(ロシア流)
macaroni の解説にある作り方の流れは、ティーポットを温め、茶葉に熱湯を注いで3分ほど蒸らし、ジャムを器に用意して、ジャムを舐めながら紅茶を飲むというものです。ロシアの伝統的な方法として、濃く煮出した紅茶をカップの半分ほどまで注ぎ、サモワールの熱湯で好みの濃さに調えるやり方も紹介されています。
自宅ではサモワールがなくても、ポットで少し濃いめにいれて、飲むときにお湯で調整すれば近い形になります。ジャムはスプーンを添えた小皿に取り分けると、舐める飲み方がしやすくなります。
解説にあるアルコールの楽しみ方について
macaroni の解説には、ジャムを好みでウォッカでのばす方法も出てきます。この記事では、お酒を使わない飲み方だけを紹介します。アルコールを使う場合は、飲む方の年齢や、運転の予定などに十分気をつけてください。
合わせやすい茶葉とジャムの考え方
茶葉
どの茶葉が最適という決まりは、確認できた範囲では見つかりませんでした。参照したレシピも、茶葉の種類は特に指定せず、その日の気分で茶葉とジャムの組み合わせを変えることを勧めています。手元の紅茶で試し、ジャムとの相性を見ながら選ぶのが現実的です。ジャムを舐めながら飲む場合は、濃いめにいれる点だけ押さえておくとよさそうです。
セイロンティーの産地ごとの違いはセイロン紅茶の産地区分で、ウバについてはウバ紅茶入門で解説しています。
ジャム
定番はいちごですが、ブルーベリーなど好みのジャムで構いません。ジャムは製品によって糖度や果肉の量が違うため、紅茶に入れる場合は、はじめは少なめから足していくと甘くなりすぎません。香り付きの紅茶(フレーバードティー)との組み合わせはフレーバードティー入門も参考になります。
ロシアンティーを始める商品3点
ジャムと紅茶がセットになったギフトと、茶葉のセット、ジャム単品を1点ずつご紹介します。条件や内容がそれぞれ異なるので、優劣ではなく用途で選んでみてください。他の商品との網羅的な比較は行っていません。
商品ページによると、ティーバッグ4種、クッキー2種、いちごジャム1瓶(140g)のギフトセットです。ジャムと紅茶がそろうので、ジャムを小皿に添えて舐める飲み方も、カップに入れる飲み方も試せます。ティーバッグには、スリランカのディンブラ地区産の茶葉を使った銘柄も含まれると説明されています。
ウバとディンブラの2種類を各200g入れたリーフのセットです。商品ページでは、ストレートのほか、レモンティーやミルクティーなど用途に合わせて使い分けることが提案されています。茶葉をポットで濃いめにいれる飲み方を、2種類で試したい方に向きます。量がまとまっているため、まず少量で試したい方には多めです。
商品ページによると、原材料は和歌山県産ブルーベリー、てんさい糖、レモン果汁で、糖度は約40度の低糖度タイプです。内容量は150gです。いちご以外のジャムで試したい方、甘さを控えめにしたい方の選択肢になります。
楽しむときの注意
- 熱いお湯を扱います:ポットやサモワールの熱湯を注ぐときは、やけどに気をつけてください
- ジャムは入れすぎない:ジャムは糖分が多いため、甘さは好みで少しずつ調整してください
- ジャムの扱い:開封後のジャムの保存は、商品ごとの表示に従ってください
まとめ
日本のロシアンティーは「ジャム入りの紅茶」、ロシアではジャムを舐めながら濃い紅茶を飲む、という違いがあるようです。どちらも、紅茶とジャムがあれば自宅で試せます。まずは、ポットで少し濃いめにいれた紅茶に、お好みのジャムを添えてみてください。


